実は古くから使われているマカの歴史

元々は男性の滋養強壮に効果があるとして注目され始めたマカは、最近ではアンチエイジング効果もあるとして女性にも人気が出ています。
こうして近年一気に認知度が上がったマカですが、実は新しく発見されたものではなく、古くから存在していてその効果を認められていたものなのです。

そもそもマカとはペルーのアンデス山脈で栽培されている植物で、標高の高い高原で育てられています。
カブとよく似た外見をしているのは、同じアブラナ科の植物だからです。

紀元前１６００年頃には既に栽培が始まっていたとされていて、その記述も残っています。
１５世紀のインカ帝国では、マカが非常に貴重なものでした。
インカ帝国はペルーやエクアドル、ボリビアなどをメインとした帝国で、アンデス文明最後の先住民国家とされています。
１５００年代にスペインから侵略されて滅亡してしまいますが、そのインカ帝国では、マカは日常的に食するものではなく、神に捧げるものという認識でした。
したがって一般人の口に入ることはほとんどなく、上流階級のみが食すことができたといいます。

ただ一般人でもまったくその機会がなかったというわけではありません。
戦争で勝利を収めた戦士には、褒美としてマカが与えられました。
それほど価値の高いものだったので、やはり大変貴重な食べ物であったようです。
ごくわずかなマカがあれば、家畜などと物々交換することもできたといいます。